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TRADのおもしろ着こなし術 |
「おすすめ集」と「いただけない集」は裏腹です。どちらに書こうか迷います。
※項目をクリックしていただくと、説明箇所にジャンプします。
2005.03.28 | ■ステンカラー/ダッフルコートを着こなそう!のすすめ |
2003.10.19 | ■ネイビーブレザーから広げよう!のすすめ |
2003.03.02 | ■背筋を伸ばしてカッコよく!のすすめ |
2002.05.26 | ■靴への心使い、靴にもっと神経を使おう!のすすめ |
2001.08.17 | ■「上淡下濃」「上無下柄」「上濃下淡」「上柄下無」のすすめ |
2001.01.21 | ■ネクタイの結び目にはディンプルを作ろう!のすすめ |
2000.12.03 | ■男の機能的&便利なポケット、粋に鞄(バッグ)を使いこなそう!のすすめ |
2000.11.23 | ■長く余ってしまったネクタイの裾はパンツの内側に!のすすめ |
2000.11.23 | ■できればスリー・ピース・スーツを購入しよう!のすすめ |
2000.11.12 | ■ビジネスシーンでのB.D.シャツ(ボタンダウンシャツ)のすすめ |
2003.08.03 | ■服装やTPOにマッチしない時計は、いただけない |
2003.02.02 | ■丈がルーズなのは、いただけない |
2002.08.25 | ■ボタンダウン・シャツの衿先のボタンを留めないのは、いただけない |
2002.02.09 | ■薄汚れたコートは、いただけない |
2001.10.21 | ■会社の紙袋をビジネスバッグの代わりに使うのは、いただけない |
2001.09.09 | ■昼食のあと、くわえ楊枝で歩くのは、いただけない |
2001.09.09 | ■ビジネススーツにレタード・バックルのベルトは、いただけない |
2000.11.18 | ■いただけない! ビジネススーツにこんなソックス |
2000.11.12 | ■これだけはやめてほしい! ビジネススーツに白いスポーツソックス |
■こんな装いおすすめ集 ※あくまでも私の独断と偏見ですので悪しからず・・・
2005.03.28 | ■ステンカラー/ダッフルコートを着こなそう!のすすめ くろすとしゆき氏監修のメンクラ・ブックス「コート」には、8種類のコートについてフォーマル度/スポーティー度が表されています。それらをフォーマル度の高い順に並べると、@セミチェスターフィールド・コート、Aポロ・コート、Bステンカラー・コート、Cトレンチ・コート、Dダッフル・コート、Eピー・コート、Fシアリング・コート、Gスパニッシュ・コート、という具合になっています。 それらコートの格付け順位はひとつの目安であって、それに従ってばかりでは面白味がないかもしれません。センスに自信のある人は、コートの格付けに関係なくドレスアップも着くずしもできるでしょう。また、コートの格付けを知り考慮に入れた方が、着こなしが上手く出来るという人もいるでしょうね。余談ですが、2005年3月現在の私は@AGのコートがワードローブにありません。 さて、上記を踏まえて私なりに注目すべき点は二つです。まずは、オールマイティーに着こなせるステンカラー・コートの存在です。私にとっては昔から大好きなコートで、その気になれば相当カジュアルにも着こなせます。そしてフォーマル度はトレンチ・コートより上位ですから、ビジネスコートにも持って来いですね。ステンカラー・コートは、まず一着は持ちたいアイテムでしょう。 つぎに、改めて知るダッフル・コートの存在です。そのフォーマル度は、トレンチ・コートのすぐ下だったのですね。私の感覚とは少し異なっていましたがダッフル・コートは、ランチ・コート(シアリング・コート)はもちろんピー・コートよりもフォーマル度が高いのですね。それを思うとサラリーマンの通勤着として、もう少し活躍の場面があってもよいかもしれません。 もともと北欧漁師の作業着が始まりのダッフル・コートは、第二次世界大戦でイギリス海軍から北海勤務用の制服として採用され、後に広く一般の人に着られるコートになりました。同じくミリタリーアイテムだったトレンチ・コートが若い女性にも人気がある事に比べると、今ではダッフルコートのブームが去った感があります。しかし、本当は幅広い年齢層や様々な体型に似合ってしまうのがダッフル・コートの魅力ではないでしょうか。 インナーには、ビエラ地タッターソールのシャツとフィッシャーマンなどのセーターはもちろん、ブレザーやジャケットまたはスーツを合わせるのも自由です。そんなわけで私の独断と偏見ですが、若い人は若いなりに中年は中年なりに、ダッフルコートを着こなしましょう。私は年老いてからもダッフル・コートを着てやろうと思っています。 |
2003.10.19 |
■ネイビーブレザーから広げよう!のすすめ 「ブレザー」の語源は、大英帝国の軍艦ブレザー号の船員たちが着た紺の上着からという説もあれば、大学対抗レガッタの際にケンブリッジ大学のボート部員が着ていた真紅のジャケットが炎(blaze)のようだったからという説もあるようです。個人的には、後の説の方を信じたい気がします。赤いブレザーを部員が揃って着ていたなんて考えると、目立つ事この上なしという感じでしょう。なんともスポーティです。 それはさておき、トラッド派が好む多くのアイテムのなか最も基本的なブレザー、その代表的な色といえばやはりネイビー(濃紺)になるかと思っています。初めての一着はネイビーブレザーだった…そういう人を私は何人も知っています。これほど応用範囲の広い服は、そうは見当たらないでしょう。個人的見解としては、春夏物と秋冬物をそれぞれシングルとダブルで持っていればベターでしょう。しかし、応用範囲の広さからいうと、まずはシングルブレストから先に欲しいところですね。 ネイビーのブレザーは、ブラックウォッチなどのタータン系やグレンチェックなどの柄物スラックスとの相性もよく、もちろん無地も淡い色ならほとんど何でも来い状態、場合によってはジーンズやチノパンなどカジュアルな装いにも威力を発揮します。ブルーオックスフォードのBDシャツにレジメンタルタイは、多くのトラッドファンが好きなスタイルでしょうし、ときにはポロシャツを中に着ても格好いいでしょう。ドレスアップしたいときダウンしたいとき、こんなに活躍してくれる服は少ないでしょう。 いっしょに合わせる靴だってそうです。じつに様々なコーディネーションが考えられます。ときにはスニーカーだっていいでしょう。少し気取ってタッセルローファーでパーティーへも行けちゃいます。デザートブーツやサドルシューズでも様になります。デッキシューズだっていけちゃいます。ウィングチップやプレーントウで通勤もできちゃいます。なーに、ニットウェアの上からも着られちゃいます。胸にエンブレムなんか付けると格好いいですね。何度も書きますが、じつに応用範囲の広い服なのですね。 そんなわけで私の独断と偏見ですが、まずはネイビー・フランネルのブレザーとサマーウールなど春夏物をシングルブレストでそれぞれ1着ずつ揃えたいところですね。その次はできればダブルで、4つボタン2つ掛けのニューポートも欲しいところです。こちらもサマーウールなどの春夏物に加えて、ネイビーフランネルの4つボタンも1着ずつワードローブに入れたいアイテムですね。2003年になって、私もようやくこれら4パターンを揃えることができました。これで、少しはアイビーらしくなったかな。 |
2003.03.02 | ■背筋を伸ばしてカッコよく!のすすめ ジャケットは肩で着るものですが、肩幅が広くガッチリした体型にはとてもカッコよく着こなせます。胸板が厚いと服のラインもきれいに見えます。おまけにシェイプアップされたお腹は、ウェストの位置が高くて上下のバランスもよく見えます。腕だって適度に太い方がいいし、締まった脚やお尻の持ち主は、さぞかし着こなしも楽なことでしょう。体の各部を鍛え上げれば、カッコよさを増すことは確かでしょう。 ところが、そんなプロのモデルみたいな体型は、理想であってもなかなか現実のものではありません。でも、できれば服はカッコよく着たいものです。そこで、できるだけ背筋を伸ばしてカッコよく振る舞うようにいたしましょう。通勤電車でもよく見かける光景ですが、いい服を着ていながら背中丸めたカッコわるい若者もいれば、背筋がシャンと伸びたカッコいい先輩諸氏もいます。私もふと気がつくと背中が丸まっている時があるので気を付けています。人の振りみて我が振りなおせ、背筋を伸ばしてカッコよくどうぞ! |
2002.05.26 | ■靴への思いやり、靴にも神経を使おう!のすすめ
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2001.08.17 | ■「上淡下濃」「上濃下淡」「上無下柄」「上柄下無」のすすめ
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2001.01.21 | ■ネクタイの結び目にはディンプルを作ろう!のすすめ ディンプルとは、ネクタイの結び目の真下に作る「えくぼ」「くぼみ」のことを指しています。またの名をデントとも呼ぶそうです。すなわちネクタイを結ぶときにつける、さり気ない小さなプリーツのことです。ネクタイの結び方の工夫として、このディンプルを入れるだけで、実にエレガントな感じになるものです。ウールでもニットでも、もちろんシルクのネクタイでもその印象がいいものです。胸元はいつも見られています。父の日やクリスマスやホワイトデーには、ネクタイを買い求める女性が増えるそうです。それだけ男性のスーツ姿において、胸元には関心が高いということでしょう。そんな胸元のオシャレとして、ネクタイを結ぶときにはさり気なくディンプルを作ってエレガントに演出しましょう。 ネクタイの結び方の種類はたくさんあります。私はほとんどの場合、プレーン・ノットという結び方をしています。プレーン・ノットは、あらゆる結び方のうちで最も簡単、かつ基本的なものと言われています。いわゆる一重結び、細結び、滑り結びのことです。別名レギュラー・ノット、フォア・イン・ハンドとも言うそうです。ネクタイの結び方は好みにより選んでいただくとして、ネクタイの結び目にはさり気なくディンプルを作ってオシャレ(お洒落)を楽しみましょう。 |
2000.12.03 | ■男の機能的&便利なポケット、粋に鞄(バッグ)を使いこなそう!のすすめ 今回もまた、ビジネスシーン限定の話になるかも知れません。一般的に世の男性は、車のキーや小銭くらいはポケットに入れるかも知れません。これに加えて最近では私も含めて、携帯電話などもポケットに入れることでしょう。しかし、着こなし上手をめざす私たちとしては、それ以上はポケットを膨らませないほうがいいでしょう。そこで鞄(バッグ)はどうしても必携の品になります。手に下げるアタッシュ・ケース、小脇に抱えるクラッチ・バッグ、肩に掛けるショルダー・バッグ、そしてブリーフ・ケースなどを上手く利用したいところです。 ポケットを膨らませないことに貢献した鞄を、中に入れる小物たちで膨らませてしまっては台無しです。あくまでも腹八分目が、鞄のお洒落でもかっこいいですね。書類、筆記道具、名刺入れ、眼鏡、など必要なものを詰め込んで、なお余裕をもった大きさを選びたいものです。ぶくぶくに鞄を膨らませているのは外観上みっともないですし、鞄自体を早く傷める要因にもなることでしょう。ブリーフ・ケースに限って言うならば、錠前を掛けた時にカチッと美しい音色がするものがいいようです。鞄の色ですが、一般的には靴の色と合わせておけば間違いないでしょう。すべての革製品の色を揃えようとすると、経済的に余裕のない私などは、どうしても黒色系統中心になってしまいます。それでもビジネス・シーンにおいては、せめて靴と鞄くらいは同系色にしたいところです。 それから、以前に読んだ本によると鞄は原則として左手に持つのだそうです。こじ付けのような話になりますが、通常右手(利き手)はいざという場合のために空けておくのだそうです。人と握手するとかドアのノブを回すとかエレベーターのボタンを押すとかね。それでなくても鞄の開け閉めや中の書類などを取り出すときに、自然に右手(利き手)が使えるようになりますからね。 |
2000.11.23 | ■長く余ってしまったネクタイの裾はパンツの内側に!のすすめ この下にスリーピース・スーツのすすめを書きましたが、ときどきベストの下からネクタイの裾がベロンとはみ出しているオジサマを見かけます。スリーピース・スーツできめているのに、ベストの下からネクタイがはみ出ていては、どうしてもそこだけに視線が集中してしまい、せっかくのお洒落が台無しです。こんな場合には、ネクタイを少し長めに結ぶことをお勧めします。そして余ったネクタイの裾は、ズボンの中にスッキリ収めてしまいましょう。こうすれば、ベストからネクタイがはみ出す心配もなく、かっこ良いものですよ。 これは決して、スリーピース・スーツ着用のときに限った話ではありません。あまりに短いネクタイもお勧めできませんが、長いネクタイも始末が悪いものです。こんな時も、ネクタイの裾はパンツの中に収めてしまいましょうね。 |
2000.11.23 | ■できればスリー・ピース・スーツを購入しよう!のすすめ 「大は小を兼ねる」ではありませんが、「スリーピースはツーピースを兼ねる」ものですね。物にも好みにもよりますが、スーツにおいては可能な限りスリーピースを買い求めるようにしましょう。 何故かというと一旦ツーピースを購入してしまうと、同じ布地でのベストなどまず手に入れることは不可能なのです。じつはこれには私も後悔した経験があります。しかも大変お気に入りだったため、何とかスリーピースにならないものかといろいろ探した挙げ句に、同じ布地で同じ色目のベストなど、やはり存在しない事を覚りたいへん悔やみました。そんな事にならないためにも、あらかじめスーツはベスト付きで購入いたしましょう。そうすれば、時にはツーピース&時にはスリーピースと、2通りのバリエーションが楽しめます。 中でも私からお勧めしたいのは、ナチュラル・ショルダーの3ボタン・中1つ掛け、総ダブルステッチでセンターベント、クラシックな尾錠付きのベストなどなどです。しかもベストは6つボタンの5つ掛けと言って、一番下のボタンは掛けずにおくのが正しくかっこ良いのです。とまぁ〜このあたりの発言は、アメリカン系が好みである私の言葉として聞き流してもらっても結構ですけどね。それでも、できることならスーツはベスト付きで買いましょうね。これポイントです。 |
2000.11.12 | ■ビジネスシーンでのB.D.シャツ(ボタンダウンシャツ)のすすめ ビジネスマンの実に80%以上の人が、B.D.シャツの愛用者だそうです。しかも、社長・副社長や部長などを含めてのことだそうで、まったく嬉しいかぎりです。ただし、残念なことにこれはニューヨークなどアメリカのビジネスマンのお話だそうです。私の憧れであるアメリカン・トラディショナル・ファッションの本場ですから、当然と言えば当然です。そう言えば、アメリカでは議員のみなさんの中にも、B.D.シャツの方をたくさん見ます。大統領や政治家のお偉いさん方を取り巻く、スーツ姿の大男たちの中にもB.D.シャツは多いです。 このようにビジネスシーンにおいて、B.D.シャツの立場は高いものがあります。これは我が国でも大いに参考にしてよいのではないでしょうか。人にはそれぞれ好みもあると思います。しかし、「ビジネスシーンではレギュラーカラーのシャツしかだめ」、そう思いこんでB.D.シャツを敬遠されている方は、どうぞ選択の巾を広げてみてはいかがでしょうか。白無地のオックスフォードクロスのB.D.シャツを、チャコールグレーあたりのスーツの下に着れば、気分はもうアメリカの部長さん・社長さんです。 |
■こんな装いいただけない集 ※あくまでも私の独断と偏見ですので悪しからず・・・
2003.08.03 |
■服装やTPOにマッチしない腕時計は、いただけない 時(time)と場所(place)と場合(occasion)には、すべからく釣り合いよく似合わせたいものですが、腕時計にしてもまた然りです。なぜなら、腕時計は数少ない男のアクセサリーなのです。 まず一つ目は、仕事のケースです。たとえば、大切な取り引き会社の重役を相手にプレゼンを行うとしましょう。ダークなスーツに身をつつんだまではいいが、そんな大切な日に、例えばあの「Gショック」が腕に…。これはいただけないでしょう。個人的には「Gショック」の良さは分かるし、持ち主が如何に好きかも理解はするが、その格好でプレゼンに出かけて行くのはいかがなものか。私が取り引き会社の重役だったら、そのプレゼンに耳を傾ける気にはなりませんね。 ビジネスウェアを着るときは、やはりそれに相応しい腕時計がいいですね。例えばトラッドスーツを着る時は、デジタル表示よりはアナログ時計がいいと思います。ミッキーなどのキャラクターものは論外として、決して高価な時計である必要はないと思います。好みによって少しクラシックだったりアンティーク、またはごくプレーンな感じの腕時計が仕事にはマッチすることでしょう。でも、例えばアフターファイブに彼女とデート、そんな時にはスーツにGショックも悪くないと思いますよ。 二つ目は、やはり遊びのケースです。スーツなどビジネスウェアにマッチする時計を、カジュアルウェアにも流用するのはいただけないでしょう。さすがに休日だというのにスーツでくつろぐ人はいないと思います。でも、休日というのに仕事の日と同じ時計で過ごす人は、案外たくさんいらっしゃるんですよね。休みに家族サービスで頑張っていらっしゃるお父さんたち、あっちにもこっちにも仕事向き時計がほらね。出来れば休日には、気分をかえて時計も着替えたいものですね。 とはいえ、なにを隠そうこの私も腕時計の手持ちは少ないものです。でも、オンタイムに毎日はめている腕時計を、休日には外してしまうだけでも気分は変わります。近ごろ私は休日になると、しばしば時計を外して過ごしています。時間なら携帯電話で知ることができるので、腕時計がなくてもまったく困ることはありませんからね。 服装にマッチさせるという観点からすると、時計とほかの物があまりにも色調が揃っていないのもいただけません。例えば、写真一枚目の時計はシルバーですから、ズボンのベルトの金具やアームバンドの色調もシルバーが好ましいでしょう。写真二枚目の時計のときは、色調がゴールドで揃えばなお良いでしょう。この場合は、ズボンのベルトや靴や鞄の色も、黒色をもっていきたいところですね。 |
2003.02.02 | ■丈がルーズなのは、いただけない 少し判りづらいタイトルですが、少なくとも二つの事を想定しています。 まず一つ目は、スーツやジャケットの着丈です。着丈は総丈の半分が理想と言われますが、ヒップラインに丁度ジャケットの裾がくるのがいいですね。すなわちジャケットによってお尻がギリギリ隠れる、そのあたりが足も長く見えて格好いいものです。ところが、ジャケットの裾からお尻が出ると足が短く見えるばかりでなく、上下のバランスが悪くとてもルーズな印象でいただけません。 チャップリンのごとく滑稽さを演出したい向き、または一部高校生に見られるルーズなスタイルは、少し方向性が違うものと認識致しましょう。高校生のルーズなスタイルは、着丈の問題というよりは極端にズボンが下がっているからにほかなりませんね。 次に二つ目は、アウターウェアとインナーウェアの関係で、中に着ているものがアウターからはみ出す場合のお話です。これには、おすすめパターンとNGパターンがあるかと思います。例えば短めのダウンジャケットやパーカーを羽織っていて、中に着ているシャツの裾をわざと出しちゃう、これなんかはカジュアルな着こなしのおすすめパターンでしょうね。これを気軽にやってのけられる人は多いと思います。 ところが、例えば短めのジャンバーともコートとも言い難いアウターから、スーツの上着の裾をはみ出させているオジサンはいただけません。また、例えば美しいシルエット(であってもそうでなくても)のコートの裾からは、たとえそれが高価なロングスカートであってもはみ出させてはいただけません。 コートの裾から中に着ているものがはみ出すと、たいていの場合はいただけません。その絵がさまに映る方がいたら、それはかなりの上級者、そうざらにはいらっしゃいません。例によって、私の独断と偏見ですので悪しからず… |
2002.08.25 | ■ボタンダウン・シャツの衿先のボタンを留めないのは、いただけない ボタンダウン・シャツの特徴は、なんと言っても衿の先がボタンで身頃に留めてあることにあると思います。それ故にボタンの位置によって衿が美しいロール(カーブ)を描く、そんなところにボタンダウン・シャツの趣きがあると思います。また、ときにはフラットタイプの衿をもつボタンダウン・シャツも存在します。 さて、そんなボタンダウン・シャツの衿先のボタンを、わざわざ外して着ている人を見かけることがありますがあれはいただけませんね。カジュアルな格好のときに、わざと着くずした感じを演出するのであればまだ判らないでもありません。しかし、ブレザーやジャケットにネクタイを締めているとき、ましてやビジネススーツのときに衿先のボタンを留めないのはいかがなものでしょうか。 あの衿先のボタンを留めないくらいなら、わざわざボタンダウン・シャツを着ないでレギュラーカラーを選ぶべきかも知れません。タブカラーのタブについても、また然りです。タブを留めずにタブカラーを着るのも、ちょっといただけませんね。 ボタンダウン・シャツのお話は、お気に入りアイテムのボタンダウン・シャツの項にもあれこれ書いていますのでどうぞご覧ください。
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2002.02.09 | ■薄汚れたコートは、いただけない 薄汚れていただけないのは何もコートに限った話ではないのですが、なぜかこの時期になるとこういう方が出没してしまうようです。少なくともワイシャツや靴下のように、コートを毎日洗濯する人はいないと思います。だから汚れが少しずつ蓄積されていくのでしょうね。でも、これをいつまでも放っていてはいただけません。オフホワイト系など明るい色の場合は、汚れが目立つため特に注意が必要です。 コートなどの衣服で汚れやすい場所は、袖口や襟元のほか裾まわりなどでしょうか。ちなみに私は襟元を汚さないために、オフホワイトのステンカラーコートを着る時の多くは、マフラーをするようにしています。そして汚れで忘れてならないのが、脇ポケットの周辺でしょうか。ものを出したり入れたりのほか手を温めたりと、自分の手で知らず知らずのうちに汚れてしまうものですね。私がステンカラーの脇ポケットのボタンを留め、滅多なことでは手を入れないのはこのためでもあります。 卸したてとは違い少し着古した感じのコートは、とても味があり粋でカッコイイものだと思います。でも、それは適度にクリーニングされていることが大切で、薄汚れていてはいけません。袖口、襟元、裾まわり、脇ポケットのまわりなどの状態をチェックして、汚れてきたなと思ったら必ずクリーニングするようにしましょう。洗い代えがないから一着を一冬着た切りすずめ、などというのはこの際問題外です。 |
2001.10.21 | ■会社の紙袋をビジネスバッグの代わりに使うのは、いただけない 昔からファッション雑誌などにも散々書かれていて、今時そういう人がいるものかと思いたいものですが、以外にも出会ってしまうことがあってこんな書き込みをしています。カバンの代わりに使っている証拠に、そういう人はたいていの場合はクタクタのシワシワの紙袋をお持ちのようです。社名入りの紙袋は書類を入れるのにはたいへん適してしますが、それをカバン代わりには使ってはいけませんね。安価なものでいいからやはりビジネスバッグを購入するべきだと思うのです。どういう訳か若い人ではなく、少し年輩の方のケースがほとんどです。 話が飛躍しますが、東京オリンピックの頃、銀座みゆき通りにたむろし始めた「みゆき族」は、アイビースタイルに身を固め、小脇にはVANの紙袋を抱えていたそうです。それが地方の町にも影響を及ぼしたのでしょう。当時は私の住む街でも、VANやJUNまたは有名メンズショップの紙袋を小脇に抱える姿をたくさん見ました。それを見て、私もずいぶん真似をしたものでした。まさかとは思いますが、社名入りのクタクタの紙袋を愛好?されている人は、当時小脇に抱えていたVANの紙袋と勘違いされているのでしょうか。繰り返しますが、社名入りの紙袋は安価でもいいからビジネスバッグに入れて持ち歩きましょう。できることなら、靴の色と合わせてみるのもいいでしょう。 |
2001.09.09 | ■昼食のあと、くわえ楊枝で歩くのは、いただけない 着こなしの如何にかかわらず、こういう方が時々いらっしゃるんですよね。テーブルに置いてあるのだから、昼食後に楊枝を使うのはわかります。お昼どきに歩いているサラリーマンを見ると、楊枝を口にくわえてシーハシーハやっている人が必ずいます。歩きながら楊枝を口にくわえているのは、やっぱりいただけませんね。 入社したばかりの頃に、食堂から楊子をくわえてエレベータに乗り込んで来るおっさん集団を見て、TRAD青年はこういう中年にだけはなりたくないと思ったものでした。そして中年に達した今でも、くわえ楊枝で歩くのだけはどうしても嘆かわしいぞと思っています。高価なものを身につけなくてもいい、粋に歩くことや「粋」なスタイルは心がけひとつで可能なのです。 |
2001.09.09 | ■ビジネススーツに、目立ちすぎるレタード・バックルのベルトは、いただけない レタード・バックルという呼び方でいいのでしょうか。よくブランドのロゴなどがバックルに入っていたりする、あのベルトのことです。例えばゴルフウェアなど、スポーティ&カジュアルな服装によく合う、洒落たベルトだと思っています。しかし、これをビジネスシーンでダークスーツの時にも使ってしまうのは、如何なものでしょうか。 ビジネスウェアでのベルトは、基本的には靴の色と合わせるのがいいでしょう。バックルは、D字形の金具が付いたシンチ・バックルを選びたいところですが、そうでない場合でも、バックルにはあまり目立ちすぎないものを選びましょう。間違っても、ダークスーツの間から一旦見えると視線が外せなくなるような、そんなスポーティ&カジュアルなバックルは避けておきましょう。あくまでも、ビジネススーツでの話ですので、念のため。 |
2000.11.18 | ■いただけない! ビジネススーツにこんなソックス ビジネスシーンでの靴下ネタには、じつは追加バージョンがありました。それはスケスケ靴下とルーズ靴下です。 まず、靴やスーツと同系色のダークな色とはいえ、ストッキングのごとく薄く肌が透けて見えそうな靴下です。これはちょっと、お勧めできませんね。そこからスネ毛が透けて見えているのは、さらにお勧めできません。この妙に薄手の靴下はなかなかドレッシーにも見え、じつは私も以前使っていたことがあります。でも、あれだけ薄いと汗を吸い難いものです。それに見た目ですが、本人が思う以上に他人には不快感を与えているようです。そういう靴下は、やはり仕事には不向きでしょう。 それから、くるぶしまでずれ落ちているルーズ靴下もいけませんね。高校生のそれとは違い意図的ではないにしろ、相手には文字どおりルーズな印象を与えてしまいます。長年使ってゴムがヨレヨレになった靴下は、ずれ落ちやすくなっています。そういう靴下を履く場合は、あくまでも「さり気なく」ときどき引き上げて元に戻しましょう。それでも頑固にずれ落ちる靴下は、靴磨き用に転用するなど感謝の意をもって現役を引退させましょう。この世にはソック・サスペンダーといって靴下留めもあるようですが、なにもそこまでする必要はありませんね。 |
2000.11.12 | ■これだけはやめてほしい! ビジネススーツに白いスポーツソックス こういう方が偶にいらっしゃるんですよね〜。しかもけっこう小奇麗にビジネススーツをお召しになっているのです。こういう方を見ると私はいつも残念に思えてなりません。ダークなスーツに白いスポーツソックスの組み合わせは、とくにビジネスシーンにおいては好ましくありませんね。足元のコーディネートは、スラックスの色や靴の色と調和を合わせ、決して目立たないことを基本といたしましょう。靴下は、スーツや靴と同系色のダークなもの(たとえ安価でも)にしておけば間違いありません。いちいちスーツの色に合わせるのが面倒な方や、ダークなスーツを着ることが多く靴も黒色の場合など、靴下は黒無地一辺倒でも構わないくらいでしょう。ちなみに、私などはこのパターン(黒無地)が多いです。 まず上手な着こなしは、足元をいかに目立たないようにするかが、基本であると心得ましょう。そのうえでさらにお洒落上級者の方は、少し異なった色柄ものを用いたりして、足元に楽しさを盛り込んではいかがでしょうか。でも足元だけに視線が集中し、せっかくのVゾーンに目がいかないような無茶は、避けた方が無難でしょうね。それはさておき、たとえそれが高価なものや頂きものであっても、白いスポーツソックスをビジネスシーンに持ち込んではいけません。そういう靴下は、ゴルフなどビジネス以外のときにとっておきましょう。もし、こういうセールスマンと話をする機会があったとしても、私は彼の靴下ばかりが気になって商談どころではありません。先方様が大事なお客さまなら、白いスポーツソックスで訪ねたりしてはいけません。これは、トラッドであろうとなかろうと、礼儀の問題かも知れませんね。ちなみに、こう言ってる私にも、靴下は白色一辺倒の時代がありました。ただし、それは中学・高校の制服着用のときの事でした。 |
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